手術についてOperation
手術のあらまし
整形外科を専攻して現在まで、手の外科・末梢神経を臨床研究の中心にして、脊椎外科や人工関節置換術などの関節外科、切断指再接着や開放骨折など外傷までオールラウンドに地域医療の最前線に携わってきました。開業して無床診療所としての治療と考えるとやはり保存療法が中心になってしまいます。そこで必要以上に保存療法にこだわり過ぎてしまい、適切なタイミングで手術を薦めることが遅れないように留意しております。クリニック内に充分な手術室を設備し、病院勤務時代と同じように目の前の患者さんにとって良い診断や治療方針を考えることにしています。したがってあまり保存療法ばかりにとらわれることなく、時には手術治療が患者さんに大きな福音をもたらすことを充分わきまえたアドバイスをするよう心がけています。
腰痛や下肢痛を訴える方や膝痛・変形性関節症や肩関節疾患の方にはある程度の保存療法だけではなかなか痛みから完全に解放されない方も少なくありません。実際、重度な変形性股関節症や膝関節症、腰部脊柱管狭窄症などでは、私自身の数百例に及ぶ手術経験を振り返ってみた時、手術後の患者さんの大半の方がこんなに良くなるならばもっと早くに治療(手術)を受けていれば良かったとおっしゃっています。術後に車椅子生活になってしまうのではないかと術前には危惧されていた人が、感謝の言葉を述べながら喜んで病院を後にするのを大勢見て来ました。
かかりつけとして多くの患者さんが訪れるクリニックの医師としては必要なタイミングで手術療法を提案させて頂くことが、非常に重要なことと考えています。したがって、疾患の重症度が高く、手術が必要な患者さんにはその分野で手術経験の豊富な専門医に紹介させていただき、患者さんが希望すれば私が関連病院にて手術させて頂いております。(脊椎手術や手の外科手術は全例顕微鏡視下手術にて行っております。)
ところで、整形外科の中でも「手の手術」は特別な分野になっています。専門性の高い知識や顕微鏡や拡大鏡などを駆使し、1mm以下の組織の修復を扱う高度な手術手法が要求される分野でもあります。実際、手の外科の専門医と一般整形外科医では、同じ疾患や外傷でも患者さんの治療結果が大きく異なることは稀ではありません。
当クリニックでは、日帰り手術として手の外科・末梢神経外科を中心に年間100例を超える手術を施工しています。
当クリニックで行う手術ですが、
- 手術日は第1、3、5、水曜日の午後に完全予約制にて行っております。(平成27年現在)
- 麻酔は局所麻酔か腕神経叢麻酔ですべて日帰り手術です。
- 手術前後に手術方法の詳細と術後の見通しについて説明させていただきます
日帰り手術を行う上で大切なことは、術前後の充分な説明と術中・術後の痛みを完全に取って手術を施工するということです。術後帰宅した後に、痛みに悩まされるのではなく、どなたも手術で治る希望は持てても、二の足を踏んでしまうでしょう。この点を最大限に留意してこそはじめて日帰り手術で受けて良かったということになります。
頻度の高い手術
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